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アドテクニカ・BCPニュースレター 【DXに最も重要なこと】

アドテクニカ・BCPニュースレター 【DXに最も重要なこと】

2023/03/10. BCP

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アドテクニカ・BCPニュースレター 【DXに最も重要なこと】

前回では、身近に起こった令和4年台風15号の洪水被害について報告しました。
静岡市では、4,000件を超える床上浸水と1,500件を超える床下浸水の被害が発生しました。

被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

この災害がここまで大規模になった理由とは、どこにあるのでしょうか?

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うまくいかない情報収集と情報発信

この災害で浮かび上がった行政対応のまずさが指摘されましたが、その原因が災害情報の収集と発信のまずさだったと静岡市の中間検証報告で指摘しています。

静岡市には災害時の対応は「静岡市地域防災計画」とい立派な計画があります。この中に災害発生時の情報収集と情報発信のルールが記載されています。それに基づいて毎年防災訓練も行われているはずです。

しかし、どういうわけか今回の災害時にはその情報収集・情報発信が上手くいかなかったようです。さらに詳しい検証を行い3月末には、最終報告が公表されるとのことですのでその結果を待ちたいと思います。

DXと危機管理情報システム

情報化時代のなかでDX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉を聞かない日はありません。しかし、実際にDXに取組んで最終ゴールである「デジタル技術を活用した経営の変革」に到達した企業は少ないと感じています。

デジタル化を進めている企業は多いのは事実ですが、それが経営の変革につなげていかなければDXとは言えません。行政と企業では組織の目的や運営方法が大きく違うことは言うまでもありませんが、台風15号における静岡市の危機管理情報システムは、表面的で一過性のデジタル化であったと言わざるを得ません。根本的な欠陥があったと言えます。

DXに最も重要なこととは?

DXに最も重要であることは「経営者層のリーダーシップ」と言われています。確かに経営を変革するには経営者層の指導力が不可欠です。経営者層にDXを思いとどませる原因は、いくつかありますが現状の経営組織を変えることへの漫然とした不安がそのひとつだといわれています。だからこそその不安を払拭するリーダーシップが必要と言われます。
台風15号の静岡市の対応に対してもこの点が強く指摘されて、4月に予定していた現職市長の立候補取りやめとなったと聞いています。

組織のDXを推進する最も重要なことは、経営者層の経営変革へのリーダーシップであることは、行政も企業の組織も全く同じです。これは今回の災害での重要な教訓であると思います。

<<筆者のご紹介>>

IST経営コンサルティング
石井 洋之

静岡県BCPコンサルティング協同組合 理事
静岡県立大学客員共同研究員・静岡大学講師
中小企業診断士
博士(学術)

 

運営会社 株式会社アドテクニカ

「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。

事業内容
デジタルマーケティング支援
デジタルコミュニケーションプラットフォーム開発提供
認定資格
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