安否確認Magは安否確認システムを通じて、災害時の快適なコミュニケーションを目指す企業・団体向け公式メディアです。

東日本大震災に学ぶ安否確認システムとBCPの未来

東日本大震災に学ぶ安否確認システムとBCPの未来

2024/04/08. BCP事業継続計画安否確認安否確認サービス安否確認システム東日本大震災

0
東日本大震災に学ぶ安否確認システムとBCPの未来

本コラムでは、東日本大震災における安否確認システムの稼働状況と、そこから得られた教訓に焦点を当てます。

2011年3月11日に発生したこの未曾有の大災害は、日本だけでなく世界に対し、災害時の情報共有と人々の安全確認の重要性を再認識させました。

index

東日本大震災と安否確認システムの進化

2011年3月11日、東日本大震災が発生し、多くの命が失われ、広範囲にわたる社会基盤が破壊されました。この未曾有の大災害は、国内外における安否確認システムの重要性と、災害対応におけるデジタル技術の役割を改めて浮き彫りにしました。

 

災害発生時の安否確認手段の限界

東日本大震災当時、安否確認に特化したサービスやアプリケーションは、2024年現在と比較して格段に少なかったと言えます。
災害発生時に利用された主な安否確認手段とその限界は以下の通りです。

  1. 災害用伝言ダイヤル(171)
    NTTが提供するこのサービスは、災害発生時に人々が互いの安全情報を録音し、後から確認できるようにするものです。しかし震災発生当時、特に被災地域では使用できる電話回線が限られており、多くの場合は利用することができませんでした。
  2. テレビやラジオ
    情報の一方通行であり、個別の安否情報を共有する手段としては限界がありました。
  3. ソーシャルメディア
    Twitter(現:X)やFacebookなどが情報共有の場として利用されましたが、これらは安否確認に特化したものではなく、情報の正確性を常に保証するものではありませんでした。

 

安否確認システムの進化と新たな課題


東日本大震災を教訓に、その後の数年間で、安否確認に特化した多くのアプリケーションやサービスがリリースされました。これらの新しい手段は、災害時におけるコミュニケーションの課題を大幅に軽減することを目指しています。
しかし、これらの新しい手段の導入は新たな課題も引き起こしました。

課題1普及とアクセスの問題

新しい技術やサービスがあっても、それが広く普及していなければ、災害時には十分な効果を発揮できません。
また、災害時には電力などの問題から、デジタルデバイスへのアクセス自体が制限される可能性があります。

課題2プライバシーとセキュリティ

個人の安全情報を共有する際、プライバシー保護とデータセキュリティは非常に重要です。
これらの情報が不正に利用されることのないよう、厳格な管理が求められます。

課題3情報の正確性と信頼性

災害時における混乱の中で、誤情報や未確認情報が拡散するリスクがあります。
安否確認システムは、正確で信頼性の高い情報のみを提供するよう設計される必要があります。

 

東日本大震災の経験は、安否確認システムの重要性を浮き彫りにし、それに対する認識を深めるきっかけとなりました。2024年現在、安否確認システムは大きく進化していますが、依然として多くの課題が残されています。これらの課題に対処し、より効果的で信頼性の高い安否確認システムの開発を目指すことが、未来の災害対応において極めて重要です。

BCPの重要性と基本構成

東日本大震災は、多くの企業や組織にとって、事業継続計画(Business Continuity Plan:以下「BCP」)の重要性を痛感させる出来事でもありました。
では、BCPの概念と、災害対策としてのその重要性、BCPを構成する基本要素とはどのようなものか、振り返ってみましょう。

 

BCPの概念とその必要性

BCPは、自然災害やその他の予期せぬ事態が発生した際に、企業や組織がその影響を最小限に抑え、事業の継続または迅速な再開を可能にするための計画です。東日本大震災のような大規模な自然災害は、企業にとって莫大な損害をもたらし得ます。事業活動の中断は、経済的損失だけでなく、顧客や社会に対する信頼の低下にもつながります。そのため、BCPの策定と実行は、企業のリスク管理戦略の中心となるべきです。

BCPの基本構成要素

2005年の内閣府による「事業継続ガイドライン」の策定は、日本におけるBCPの理解と実装における重要なマイルストーンでした。このガイドラインは、災害時の事業活動の継続性を保障するための基盤を整備しました。この「事業継続ガイドライン」の策定は、日本の企業が災害による影響から迅速に回復し、社会経済の安定を維持するための重要な一歩でした。内閣府が策定した「事業継続ガイドライン」は、日本の企業がBCPを策定し、実行するための枠組みを提供しています。

 

内閣府が策定した「事業継続ガイドライン」について詳しく知りたい方へ

内閣府が策定した事業継続ガイドラインとは?
~安否確認システムとBCPを軸にした先進的な防災戦略~

 

この「事業継続ガイドライン」では効果的なBCPを構築するために、以下の基本構成要素を考慮する必要があるとされています。

  1. リスク評価と影響分析
    企業活動に影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定し、その影響を分析します。自然災害はもちろん、サイバー攻撃や重要なサプライチェーンの中断など、様々なリスクが考慮されます。
  2. 重要業務の特定
    事業の継続に不可欠な業務やプロセスを特定し、優先順位を決定します。これにより、災害発生時に最も重要な業務が保護され、最初に再開されることが保証されます。
  3. 回復戦略の策定
    特定されたリスクに対して、事業活動を継続または迅速に再開するための戦略を策定します。これには、代替作業場所の設定や予備のリソース確保、通信手段の確立などが含まれます。
  4. 計画の実装とトレーニング
    策定されたBCPを実際の運用に移すための手順を確立し、従業員に対するトレーニングを行います。これにより、実際の災害発生時に計画がスムーズに実行されることが保証されます。
  5. 計画の定期的なレビューとテスト
    環境の変化や新たなリスクの出現に対応するため、BCPは定期的にレビューと更新が必要です。また、模擬演習やテストを通じて計画の有効性を確認し、必要に応じて修正を加えます。


東日本大震災は、BCPが単なる文書に過ぎない場合、その有効性は限定的であることを教えてくれました。災害に対する実際の準備として、BCPは組織全体に浸透し、定期的にテストされ、常に最新の状態に保たれる必要があります。
また、従業員やステークホルダーとのコミュニケーション、サプライチェーンの強化、データバックアップと復旧システムの確立など、BCPの多面的な側面が重要であることが浮き彫りになりました。

BCPは、自然災害やその他の予期せぬ事態に対して、企業や組織が強靭であるための基盤を提供します。東日本大震災から学んだ教訓を踏まえ、BCPの策定と維持は、リスクに対する準備だけでなく、社会全体の復興と発展に向けた投資と考えるべきです。効果的なBCPは、単に事業を守るだけでなく、従業員、顧客、そして地域社会全体の安全と安心を保障するための重要なステップです。

安否確認システムとBCPの統合

東日本大震災における教訓は、企業や組織に安否確認システムをBCPに組み込む重要性を示しました。安否確認システムとBCPの統合がなぜ重要なのか、そしてどのように行うべきかについて掘り下げてみましょう。

 

安否確認システムとは

安否確認システムは、災害発生時に従業員やその家族、関連するすべての人々の安全を確認し、情報を共有するためのデジタルツールなどのことです。オンラインプラットフォーム、モバイルアプリケーション、ショートメッセージベースのシステムなどがこれに該当します。主な目的は、迅速に正確な情報を収集し、組織内の関係者や家族に安心を提供することです。

統合の重要性

東日本大震災では、通信インフラの損傷が多くの企業の従業員安否確認を困難にしました。この問題を踏まえ、安否確認システムとBCPの統合は、迅速な対応、情報の正確性と一貫性の保持、復旧へのポジティブな影響の3つの主要な理由から極めて重要です。

  1. 迅速な対応
    災害直後は情報が混乱しやすいため、組織は迅速に行動を起こさなければなりません。統合されたシステムは、事前に設定されたプロセスを通じて、即座に安否確認を開始します。
  2. 情報の正確性と一貫性
    統合された安否確認システムを使用することで、組織は情報の正確性を保ち、誤情報の拡散を防ぎます。
  3. 復旧へのポジティブな影響
    従業員の安全が確認され、そのニーズが明らかになることで、組織は事業の復旧プロセスをより効果的に計画できます。

 

実装へのアプローチ

安否確認システムとBCPの統合を実現するための具体的なステップは次のとおりです。

  1. 計画の策定
    安否確認のプロセスをBCPの一部として文書化し、どのような状況でどのシステムを使用するかを定義します。
  2. 技術の選定
    利用しやすさと拡張性を重視し、信頼性の高い安否確認システムを選定します。
  3. トレーニングと教育
    従業員とその家族に、安否確認システムの使用方法と災害発生時の行動指針について教育します。
  4. 定期的なテストとレビュー
    定期的にテストを実施し、統合システムの有効性を保証します。


東日本大震災は、組織が従業員の安全と事業の継続性を確保するために、安否確認システムとBCPの統合が不可欠であることを示しました。災害は予期せぬ形で発生するため、準備とプロセスの確立が生命を救い、事業を守る鍵となります。
統合されたアプローチを採用することで、企業は災害時における混乱を最小限に抑え、迅速かつ効果的な対応を実現できます。災害に強い企業文化の構築には、安否確認システムとBCPの統合が不可欠です。東日本大震災の教訓を活かし、私たちはより安全で強靭な社会を築くために、これらのシステムの統合に努める必要があります。

東日本大震災から学ぶ教訓と未来への提言

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、未曽有の災害として多大なる損害をもたらしました。この災害から得られた教訓は、安否確認システムとBCPに関する私たちの理解を深め、未来の災害対策に役立てるべき重要な洞察を提供しています。

特に、当社が開発した安否確認システム「安否コール」は、この災害時においてその価値を証明しました。

 

安否確認システム「安否コール」の成功例

東日本大震災発生時、多くの通信インフラが損傷し、情報の伝達は極めて困難な状況にありました。しかし、当社が開発した安否確認システム「安否コール」は、このような状況下でも問題なく稼働を続け、配信及び安否回答が正常に行われました。このシステムは、従業員やその家族が互いの安全を確認するための信頼性の高い手段を提供し、多くの人々に安心をもたらしました。

この成功は、以下の要因により可能となりました。

  1. 高い耐久性と信頼性
    当社のシステムは、地震が比較的に発生しにくい地域にシステムのサーバーを設置するなど、災害時においても機能するように設計されており、高い冗長性を備えていました。
  2. 柔軟な通信手段
    一部のインフラが使用不可になってもインターネットにつながる環境であればモバイル端末を使って安否情報を伝達することができました。
  3. シンプルな操作性
    災害時の混乱を最小限に抑えるために、利用者が直感的に操作できる「使いやすさ」を追求したUIを採用していました。

 

安否確認システム「安否コール」について詳しく知りたい方へ

安否確認システム「安否コール」の資料請求はこちら

 

未来への提言と統合の重要性

東日本大震災の経験から、未来の災害対策においては以下の点が重要と考えられます。

  1. 技術の進化と活用
    新しい技術の進展を活用し、安否確認システムの機能をさらに強化します。AIやブロックチェーンなどが、効率性と信頼性を高めるための鍵となり得ます。
  2. 国際的な協力の強化
    災害は国境を越えるため、国際的な協力を促進し、情報共有を強化することが重要です。
  3. 継続的な改善
    安否確認システム「安否コール」の東日本大震災時の成功は、災害対策としてのその有効性を証明するものであり、将来の災害に備える上での重要な指針を示唆していますが、更に進化を遂げるためにすべての安否確認システムは、定期的にレビューと改善を行う必要があります。これには、実際の災害使用経験を反映させることが含まれます。

 

これを基に、安否確認システムとBCPの統合と改善を進めることで、より強靭な社会を構築していくことが私たちの使命と言えるでしょう。

運営会社 株式会社アドテクニカ

「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。

事業内容
デジタルマーケティング支援
デジタルコミュニケーションプラットフォーム開発提供
認定資格
ISMS ISO/IEC27001 JISQ27001認定事業者(認定番号IA165279)
プライバシーマーク JISQ15001取得事業者(登録番号10824463(02))
ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定事業者(認定番号0239-2004)