BCPにおける安否確認とは?災害初動を変える防災DX実証の全体像
2026/03/31.
この記事でわかること
- BCPにおける安否確認の本質的な役割
- なぜ企業間サプライチェーンBCPが必要なのか
- 静岡市報告書に基づく実証データの詳細分析
- 残された3つの課題と今後の展望
結論:安否確認はBCPの起点。企業単体ではなくサプライチェーン全体での連携が、現代の防災DXに不可欠である。
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Q&A|BCPと安否確認の基本
Q. BCPにおける安否確認の役割とは?
A. 安否確認は災害時の初動対応の起点です。「誰が・どこにいて・無事かどうか」を即座に把握することが、その後の救助活動・事業継続判断・指揮命令系統の確立すべての基盤となります。静岡市実証では、安否コールが発災後5分以内に自動通知を配信し、要救助者のGPS位置情報をリアルタイムで取得することを確認しました。
Q. なぜ企業単体のBCPでは不十分なのか?
A. 自社のBCPが完璧でも、取引先・サプライヤーが被災すれば事業は継続できません。今回の実証では、株式会社アドテクニカ・株式会社ホテイフーズコーポレーション・株式会社NOMOREという複数企業が連携し、安否情報・位置情報・ドローン運用を一体化した「サプライチェーンBCP」の体制を検証しました。企業間をまたいだ一元的な情報共有の仕組みが、これからのBCPの標準形です。
Q. ドローンと安否確認システムを連携させると何が変わるのか?
A. 従来の地上移動による救助では、道路寸断・信号停止・渋滞により、災害時は数時間〜半日以上かかる場合があります。安否コールで取得したGPS位置情報をドローン運航システムへ自動連携することで、地理的・交通的な制約を超えた迅速な初動対応が可能になります。静岡市実証では、発災から約15分での現地到達を確認しました。
実証データ詳細|静岡市報告書より
2026年1〜2月に実施した静岡市清水区蒲原での実証実験について、静岡市への提出報告書に基づき詳細を解説します。
■実証シナリオ
最大震度7の大規模地震が発生し、静岡市清水区蒲原において市民が負傷・避難困難となる状況を想定。ホテイフーズ富士川工場を災害対策本部として、トライアルパーク蒲原にいる要救助者1名への対応を検証しました。
■実証の流れと確認事項
| 検証項目 | 内容・結果 |
| 位置情報の伝達 | 安否コールで「要救助」回答者のGPS位置情報をドローン運航システムへ自動連携。即時連携を確認 |
| 偵察ドローン | Matrice 3TD + DJI Dock2。富士川工場→蒲原まで自動運転で飛行。上空から状況確認を実施 |
| 物資輸送ドローン | Matrice 300 RTK。缶詰・防災キット 約2.7kg(積載上限2.8kg)を自動輸送 |
| 到達時間 | 平時・車両:約15〜20分。災害時・車両:数時間〜半日以上。ドローン:約15分 |
| 安否通知配信 | 発災後5分以内に自動配信を確認 |
■時間比較データ
| 移動手段 | 所要時間(富士川工場→蒲原) |
| 車両(平時) | 約15〜20分 |
| 車両(災害時) | 数時間〜半日以上(道路寸断・信号停止等により) |
| ドローン | 約15分(地理的・交通的制約を受けず) |
実証で明らかになった3つの課題
今回の実証により、技術的な有効性が確認された一方で、実運用に向けて取り組むべき課題も明確になりました。静岡市への報告書に基づき解説します。
課題1:強風下でのドローン飛行安定性
今回の実証は海岸沿いのやや強い風の条件下で実施。救援物資を搭載した状態で飛行の安定性に致命的な問題は確認されなかったものの、機体が風の影響を受ける場面も見られた。より強い風などの条件下での追加検証が必要。
今後の対応:気象条件下での飛行安定性の追加検証を継続実施
課題2:複数要救助者への同時対応
今回の実証では要救助者は1名を想定。実際の災害時には複数の被害情報が同時に発生することが想定される。ドローンが効率的に偵察ルートを設定し、優先度を判断しながら対応するための仕組みの検討が必要。
今後の対応:ドローンによる優先度判断・効率的ルート設計の仕組みを開発
課題3:飛行中に追加される被害情報への対応
ドローン飛行中にも新たな被害情報が報告される可能性がある。飛行中に追加された情報をどのようにドローン運用に反映させるか、飛行ルートの変更や対応優先度の見直しをリアルタイムで行う仕組みが必要。
今後の対応:リアルタイムでの飛行ルート変更機能の開発と運用方法の検討
今後の展望|静岡市から全国・世界へ
アドテクニカは今回の実証で得られた知見をもとに、以下の方向性で取り組みを進めます。
| 方針 | 内容 |
| 技術的課題の解決 | 飛行安定性・複数対応・リアルタイム更新の順に段階的に検証・改善 |
| 自治体連携の強化 | 静岡市消防局等との連携・意見交換を推進。行政の防災機能との統合を目指す |
| コスト体制の整備 | ドローンパイロット・航路生成コスト等の持続可能な運用体制を設計 |
| 全国展開 | 静岡市での成功モデルを構築し、全国の自治体・企業へ展開 |
| グローバル展開 | 米国特許取得済みのIoT Connect技術を活用し、海外防災市場へ展開 |
安否コール・アドテクニカについて
■ 安否確認システム「安否コール」の特許技術【IoT Connect】
地震・津波・大雨・大雪などの災害通知を、ウェアラブルデバイス・ロボットを含む多様なIoTデバイスへ自動配信する革新的な特許技術。日本・米国で特許取得済み。あらゆるIoTデバイスのサーバと連携し、双方向でコミュニケーションする先端技術として設計されています。
■ 安否確認システム「安否コール」実績
| 項目 | 実績 |
| 導入実績 | 上場企業・大手企業・病院など2,000社以上 |
| 稼働実績 | 東日本大震災(2011年)・能登半島地震(2024年)で問題なく稼働 |
| 開発 | 2007年、防災先進県・静岡で開発。大手国際物流企業での実務利用から生まれた |
| 認定 | ISMS ISO/IEC 27001・プライバシーマーク取得。UXデザインNo.1を目指す次世代型BCPプラットフォーム |
| 国際博覧会(万博) | 2025大阪・関西万博 運営参加サプライヤー |
まとめ
安否確認はBCPの起点。発災後5分・ドローン15分到達を実証した静岡モデルが、日本の防災DXを変える。
静岡市報告書が示す実証データは、安否確認システム×ドローン連携が、従来の地上救助では解決できなかった「災害時の初動スピード」という課題を克服できる可能性を証明しました。
残された3つの課題(飛行安定性・複数対応・リアルタイム更新)を段階的に解決し、静岡市から全国・世界へ展開するこの防災DXモデルは、日本の防災水準を根本から変える可能性を持っています。
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株式会社アドテクニカについて
株式会社アドテクニカは、"人と人とのコミュニケーションをデザインする"スローガンを掲げ、防災先進県静岡で1982年に設立。「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして、法人向けのデジタルコミュニケーションおよびデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行っています。上場企業など2,000社以上の法人にクラウドサービスをSaaS製品で提供し、地方創生DXの推進を支援するソリューションを強みとしています。アドテクニカは、今後も地域社会の安全を守るための技術開発に取り組み、安心・安全で豊かな持続可能都市の創造に貢献してまいります。
【会社概要】
URL: https://www.adtechnica.co.jp/
設立:1982年4月
所在地:422-8041 静岡県静岡市駿河区中田2丁目4-40
資本金:1,000万円(2022年3月1日時点)
代表取締役社長:下村 聡
事業内容:クラウドサービスの企画・開発・販売
BCPプラットフォーム『安否確認システム|安否コール』
CMSプラットフォーム『FREECODE|フリーコード』
次世代型ECプラットフォーム『XrossCommerceGates|クロスコマースゲイト』
営業支援MAPツール『eマップロケーション』
≪ISMS ISO/IEC 27001 JIS Q 27001≫認定事業者(認定番号IA165279)
≪プライバシーマーク JIS Q 15001≫取得事業者(登録番号10824463)
≪ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度≫ 認定事業者(認定番号0239-2004)

「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。
- 事業内容
- デジタルマーケティング支援
デジタルコミュニケーションプラットフォーム開発提供 - 認定資格
- ISMS ISO/IEC27001 JISQ27001認定事業者(認定番号IA165279)
プライバシーマーク JISQ15001取得事業者(登録番号10824463(02))
ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定事業者(認定番号0239-2004)
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