アドテクニカ・BCPニュースレター 【能登半島地震からの挑戦 老舗旅館夫婦が描く復興の未来】
2025/09/11.

令和6年元旦、能登半島を襲った震度7の大地震。観光地として栄えてきた和倉温泉も甚大な被害を受けました。
しかし、その中で未来へと歩みを進める人々がいます。老舗旅館を率いる夫婦の挑戦と、復興の最前線で生まれる新たな希望をお伝えします。
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地震発生と能登半島の被害

令和6年1月1日16時10分に能登半島地震が発生しました。まさか、元旦に大地震が起こるとは誰も想定していなかったと思います。初詣を済ませ、久しぶりに帰ってきた家族と談笑していた日に、能登半島の広範囲に直下型の大地震が震度7という最大級の震災を引き起こし、正月気分を吹き飛ばしてしまいました。あれから1年半以上が経過した7月19日~21日の3連休に、私は仲間と再度被災地を訪問しました。
老舗旅館「多田屋」とご夫婦の挑戦

まだまだ本格的なビジネスが再開されているとは感じられませんでしたが、瓦礫となった建物はほぼ撤去され、更地になっているところが多く目につきました。そんな中で、たいへん頑張っていらっしゃる若手経営者にお会いしました。北陸を代表する温泉地・和倉温泉にある老舗旅館多田屋の6代目、多田健太郎社長(49歳)と若女将多田弥生さん(47歳)ご夫婦です。和倉温泉には世界的にも有名な旅館「加賀屋」があります。加賀屋は明治39年(1906年)創業ですが、多田屋はそれより21年も古い明治18年(1885年)創業です。それぞれ長い歴史がありますが、多田屋旅館には驚くべき秘話があります。HPにも掲載されている「隠れ宿『旅館 多田屋』」という悲劇のドキュメンタリーは、ぜひご一読をお勧めします。
多田屋の歴史(https://tadaya.net/history/)
復興のリーダーとして歩む未来

その6代目社長ご夫婦が、被災した和倉温泉全体のリーダーになられたという話です。「和倉温泉創造的復興まちづくり推進協議会」の会長として、これから2040年まで15年かけて新しい街づくりの若きリーダーとなりました。その経緯も伺いました。健太郎社長からは「頭の重しが取れたようでやりがいがある。ピンチをチャンスに変えたい」というたいへん頼もしい言葉をいただきました。若女将も健太郎社長の広報マンとして多くの情報発信をされています。BCPにおける復旧・復興の模範を示していただきました。
和倉温泉創造的復興まちづくり推進協議会(https://wakura.org/)
災害時の情報は、発災時の安否確認情報が最も重要であることは言うまでもありませんが、その後の復旧・復興においても利害関係者への情報発信の重要性は同じです。情報ネットワークを活用し、多様なツールで利害関係者に情報を届ける重要性を学んだツアーとなりました。
<<筆者のご紹介>>
合同会社IST経営コンサルティング 代表社員 石井 洋之 静岡県BCPコンサルティング協同組合 理事 |
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「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。
- 事業内容
- デジタルマーケティング支援
デジタルコミュニケーションプラットフォーム開発提供 - 認定資格
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